本実施要領は,「立教大学オープンアクセス方針」(以下「本方針」という。)の実施に必要な事項を定めるものである。
Ⅰ 趣旨
立教大学は,本学における研究成果を広く学内外を問わず公開することにより,学術研究のさらなる発展に寄与すること, またその成果を社会に還元すること,地域および国際社会の持続的発展に貢献することを目的として, オープンアクセスに関する方針を以下のように定める。
- オープンアクセスとは学術論文等をインターネット上に無料で公開し,誰もが障壁なくアクセスできる状態にすることである。
- 本方針は,立教大学がオープンアクセスを推進する研究教育機関であることの意思を内外に表明するものである。
Ⅱ 研究成果の公開
本学は,本学に在籍する研究者(以下「研究者」という。)が,出版社,学協会,学内部局等が発行する学術雑誌等に掲載された論文等の研究成果(以下「研究成果」という。) を原則として「立教大学学術リポジトリ(RIKKYO Roots:以下「リポジトリ」という。)によって公開する。 ただし,研究成果の著作権は本学には移転しない。
本方針の対象となる「本学に在籍する研究者」とは,具体的には以下の通りとなる。
- 本学教職員および名誉教授
- 本学博士学位授与者および大学院学生
- 本学教職員との共同研究等の研究者
- その他立教大学学術リポジトリ運用指針(以下「リポジトリ運用指針」という。)第3条(2)において本学図書館長が適当と認めた者
なお,上記以外の者であっても研究成果の自発的な公開を推奨するものとする。
Ⅲ 適用の例外
著作権等の理由でリポジトリによる公開が不適切であるとの申出が研究者からあった場合,本学は当該研究成果を公開しない。
「公開が不適切」の例
- 著作権を出版社,学協会等に譲渡しており,著者最終稿を含むあらゆる版の公開が著作権者より許諾されない場合
- 共著者の公開の同意が得られない場合
なお、研究者からの申出有無にかかわらず本学が公開不適切と判断し,当該研究成果を公開しないケースとしては,以下のような場合がある。
- 個人情報やプライバシーに関する内容が含まれ,インターネット上での公開が不適切な場合
- 捏造,改ざん,盗用,剽窃など,研究活動における不正行為があった場合
- その他,本学図書館長が公開を不適切と判断した場合
Ⅳ 適用の不遡及
本方針施行以前に出版された研究成果や,本方針施行以前に本方針と相反する契約を締結した研究成果には,本方針は適用されない。
本方針は,施行日以降に生産ないし出版された研究成果に適用される。ただし,それ以前の研究成果に対してリポジトリ登録・公開を妨げるものではない。
Ⅴ リポジトリへの登録
研究者は,研究成果について,できるだけすみやかにリポジトリ登録が許諾される著者最終原稿等の適切な版を本学に提供する。 リポジトリへの登録,公開等リポジトリに関する事項は,「立教大学学術リポジトリ運用指針」に基づき取り扱う。
- リポジトリへの登録に際しては,所定の手続きにより申請をおこなう。ただし,著作権に係る事項の事前確認等については,著者にておこなうものとし,本学図書館は必要に応じてこれをサポートする。
- リポジトリに登録された研究成果については,国際的な識別子であるDOI(Digital Object Identifier)を付与し,広く国内外に提供をはかるものとする。
Ⅵ その他
本方針に定めるもののほか,オープンアクセスに関し必要な事項は,関係者間で協議して定める。
本方針及び本要領の実施にあたり,定めのない事項については,必要に応じて本学図書館,学内関連部署等の関係者間で協議して決定する。
附則
本実施要領は,2022年9月23日から施行する。