Intercultural Communication Studies

  1. 『映画論の冒険者たち』
    堀潤之, 木原圭翔編、東京大学出版会(2021)
    映画を理論的に考えるために
    各章で1人ずつ、合計で21人の映画論者とその理論を紹介したもの。批評家から哲学者まで、映画研究をするうえで知っておきたい主要な論者が扱われている。各章末には文献案内が付記されており、本書をきっかけにさらに映画理論について理解を深めていくこともできる。日本語での映画理論への入門書が限られているだけに、これから映画について研究したいという学生にはおすすめの1冊。
  2. 『彼女たちのまなざし : 日本映画の女性作家』
    北村匡平, 児玉美月著、フィルムアート社(2023)
    「監督」から映画について考えるために
    日本映画における女性監督の歴史的概観に始まり、16人の女性監督についての議論、そして新しい世代の女性監督論へと続いていく構成。「女性監督」=「女性ならではの作品」という視点では回収しきれない、個々の監督の独自な作品づくりに焦点を当てる点に特徴がある。監督という論点から映画について議論することはどのように可能になるのか、どのような点に着目して、文章として構造化しているのかなど、これから映画についてレポートや論文を書こうとしている学生の参考にもなるはず。