山からの手紙
タイトル(仏) | Lettres écrites de la montagne | |
タイトル(日) | 山からの手紙 | |
責任表示 | J.J. Rousseau | |
著者名典拠 | Rousseau, Jean-Jacques | |
出版年 | [1764] | |
出版地 | Amsterdam | |
出版者 | Marc Michel Rey | |
言語 | フランス語 | |
ページ数 | ||
大きさ | ||
装丁 | 洋装 | |
請求記号 | NDC:135.34||R 76 | |
注記 | ||
PDF(全文) | 山からの手紙:第1巻 第2巻 | |
立教OPAC登録番号 | 52276464 |
解 説
1764年に刊行された『山からの手紙』は、当時のジュネーヴの複雑な政治状況を背景に執筆され、小評議会によってルソーに下された有罪判決の不当性を論証し、宗教と自由と正義についての自らの見解を再表明しようとする作品です。
一言でいうと、これは論争的・弁明的著作です。
論争書など、主要著作に比べれば、しょせん補助的な意味しか持たないのではないか、そう思われるかもしれません。ところが『山からの手紙』は近年、再び注目を集めています。どうしてなのでしょうか。
それはルソーが数々の論争を通して、自分の思想を磨き上げていった哲学者だったからです。『山からの手紙』でも、批判された自著を例に取って宗教や自由といった概念について新たな理論的考察を展開し、論争の的となったジュネーヴを例に、さらに深化させた政治哲学的考察を行なっています。
ルソーは、自身の置かれた特異な状況と、絶えず変化する思想的課題に応じて思考し、自らの作品に新たな意味と解釈可能性を与え続けた独創的な哲学者だったのです。(桑瀬 章二郎・本学教授)