語りの時間 ~研究って面白い!~

語りの時間とは、「研究って面白い!」を合言葉に、立教の研究者たちが研究の面白さ・楽しさを語る企画です。 図書館のラーニングコモンズ(池袋図書館1階ラーニング・スクウェア、新座図書館2階「しおり」)で開催しています。
研究者の想いに触れ、参加者が「!」(発見や驚き、刺激)を得る場としようという取り組みです。
年度:

2024年度

第28回 オタクだって研究がしたい:夢女と研究者の両立

ラーニングアドバイザー(文学研究科 博士課程後期課程)

日時 2024年10月9日(水)12:40~13:10
会場 池袋図書館1Fラーニング・スクウェア + Zoom
言語 日本語
■開催レポート

登壇者は、「好きが最強」を標榜し、自分が好きなものをテーマに論文を執筆したい人に向けて語った。 登壇者の「推し」は、恋愛アドベンチャーゲーム「遥かなる時空の中で」の梶原景時である。 自身によれば、「天の声の存在的なオタク活動」をしているそうである。 歴史オタクの世界には、市民権を獲得したもの、アカデミアとの相性が悪いもの等があるが、 登壇者が属する乙ゲー系は居場所が微妙で分野の研究者にも首を傾げられがちとのこと。

以下は登壇者談:
「推しを研究するには、諸本研究を行い、その叙述内容からテーマ対象と同時代における評価を確認する必要がある。 つまり、史料から梶原景時に関する叙述を、妄想や想像を働かせて解釈し、取捨選択して、自分独自の解釈を創出するのである。 学会のエライ人から否定されることがあっても自分の解釈を信じるのだ。 しかし推しの研究に行き詰ったら一旦やめよう。辛いときは研究を諦めて少し関わるレベルに切り替える選択もある!!」

テーマに共感する人が多いせいか、対面・ZOOM共に多数参加し、講演中終始登壇者の話に聞き入ってる姿が印象的だった。 その後の質疑応答も活発で大変盛会だった。

第27回 北欧における場所としての図書館:フィンランドを中心に

ラーニングアドバイザー(社会学研究科 博士課程後期課程)

日時 2024年5月28日(火)12:40~13:10
会場 池袋図書館1Fラーニング・スクウェア + Zoom
言語 日本語
■開催レポート

今回はGlobalLounge 主催の「StudyAbroad Weeks 2024 Spring」の一環として、 自身の留学体験も交え、研究テーマをもとに北欧における公共図書館の状況について報告がなされました。

当日のスライドでは、留学先で撮影された多くの魅力的な写真の紹介とともに自身の研究内容が「語られ」ましたが、 「北欧の公共図書館が『すごい』、何がどのようにすごいのかを記述するのが(自身の)研究」 「公共図書館のすごさとは公開性(誰にでも開かれている) ・多元性(いろいろな人がいる/いろいろな空間がある) ・予測可能性(どこにでもある/何ができるかわかる)」との言葉が印象深かったです。 参加者アンケートには「図書館が資料を閲覧したり借りられるだけの場所なのではなく、 最終的には多様な人や活動を包摂し支える場であるという定義は新しい発見でした」 「研究のまとめ方も参考になりました」といった声が寄せられました。