鳥獣戯画巻ギャラリー

(1)冒頭の水遊びの場面。泳いでくる猿に「早くおいで」と言うかのように手招きしている兎。岩に座り、体を洗ってもらい気持ちよさそうにしている猿。鹿に乗った兎に水をかける猿。

(2)賭弓(のりゆみ)の審判をやる狐。賭弓とは商品を賭けた弓の競技で、宮廷で正月18日に行われる年中行事の一つだった。狐は的申しの役をしており、狐が尻尾に火をともして蓮の葉でこしらえた的に矢が当たったことを示している。

(3)兎対蛙の賭弓。兎が弓を射る場面。次の出番に備えて弓矢の具合を確かめる蛙もいる。競技の後には、宴が催されることになっている。

(4)場面が変わり、猿の僧正に鹿が贈られる。人間ならば、馬が引出物となるところ。手前で腰を下ろしている猿(右)は、髪が束ねられていることから稚児を表現しようとしていることがわかる。

(5)猿を追いかける兎と蛙

(6)逃げた猿の仕業か、仰向けにひっくり返ってしまっている蛙。あまりの騒ぎに狐の親子も思わず振り返る。子狐はおびえて親狐にすがりついている。烏帽子をかぶった猫も騒ぎが気になっているよう。左手には兎の影に鼠が隠れていて、猫の方を恐る恐る覗いている。

(7)蛙と兎が相撲をとっている場面。兎を投げ飛ばした蛙は気合のポーズをとり、声をあげている。

(8)さらに画面が変わり、法会の場面。壇に安置されているのは、蛙の仏像。左手を腹前に、右掌を正面に向けるのは釈迦像を想定してのことか。蛙の仏像の前で猿導師が真面目な面持ちで読経の声をあげている。左手の木には、死を司る鳥と言われる梟がとまっていて、死者を弔う追善供養が行われていると考えられる。

※2008年『サントリー美術館展示会図録』を参考にして作成しました。

戻る

立教大学TOPへ 立教大学TOPへ サイトマップ 交通アクセス お問い合わせ
ページ上部へ